【第8回】クロスフィールド・トーク -「懸命な母親は自らも険しい道を行くけれど…」- 小峰和子×赤羽良剛

2014年12月30日

第三次安倍内閣が24日に発足。成長戦略の一つとして「女性の活躍」政策を掲げ、女性の社会進出を促進すると謳った第二次内閣の勢いは持続するのだろうか。チベットなどで小学校支援などを手がける仏画家・小峰和子氏に、仕事を持つ母親としての生き方を伺った。

「懸命な母親は自らも険しい道を行くけれど…」

赤羽 女性の社会進出の促進が叫ばれていますが、母親という立場になると子育てとの両立で一度は悩む方も多いのではないでしょうか?

canvas-08-02小峰 私は仏画を教えていますが、子育てに悩まれて活路を見出そうと訪れる方もいらっしゃいます。雑念を取り払って、何かに夢中になることで見えてくることがあるようです。私も母親として問題にぶつかったときに仏画を描くことで救われた経験があります。

赤羽 「仏画」に何かの秘策があるのですか?

小峰 そうではありません。「逃げ道」を作ることが大切なのです。
懸命な母親は自らも険しい道を歩み、子の手本になろうとします。しかし、現実はそう甘くはないし、そう簡単には変わりません。すべて乗り越えようと思うと、身も心も元気でなくてはいけないのです。ただ、現実を受け止めて、捉え方を変えることで啓けることはあると思います。それでも現実から来るしわ寄せはあるでしょう。

canvas-08-03だからこそ、母親が自分を解放できる場所を見つけることが大事。それを「逃げ道」と呼んでもかまわないと思います。母親が困れば、子供は動揺します。実は、逃げ道とは困った時の心の拠り所のことで、仏教では「帰依所」と言います。新しい何かを見出すための時間や場所とも言い換えられるでしょう。

赤羽 何かに打ち込む姿勢を見せることで、子どもを動揺させることは避けられそうですね。「逃げ道」を見出すことも懸命な母親の仕事なのですね。